国際サーバスのGA2012 in
POLANDに参加して
近畿支部 T.S
この度ポーランドで開催されましたサーバスインターナショナル国際会議にオブザーバーとして家内と同伴で参加させていただきました。何かとお世話頂きました方々に心からお礼申し上げます。初めてのサーバス国際会議に参加して戸惑いもありましたが大変有意義なピアスキでの一週間を過ごせたと思っています。
交流は会議の始まる前夜からワルシャワでのプレミーティングで始まりました。初めに驚きましたのは,集まった仲間たちのフレンドリーだったこと。我々は初めてお会いする前に既にサーバスと云う輪の絆でつながっていることを強く感じました。どの方とも笑顔で接し
どのような隔たりも感じさせませんでした。なんと素晴らしい会だろうと改めて思ったものです。プレミーティングと言っても特に特別な会場が設定されている訳でもなく,集まって誰かが挨拶をするわけでもなく,大体の時間に思い思いに決められた場所に集まって親交を温めるだけのものでした。最後までその場にいませんでしたが,全く自由な集まりのプレミーティングであったと思います。
この度のサーバス国際会議には世界から52か国158名の方々が参加されました。開催国ポーランドのサーバスの方々の周到な準備と献身的なお世話は,オブザーバーの私には到底計り知れないほど大変なものではなかったかと想像致します。サーバス国際会議開催中の行動予定表には一日中びっしりとしたミーティングのスケジュールが組まれていました。この会議予定表にも驚きとこの国際的会議の意気込みを感じました。
毎朝6時半からはモーニングアクティビテー。これは全く個人任せで,近くの森を散歩したり仲間が集まってヨガを楽しんだり柔軟体操をしたり,湖岸のベンチで朝の空気を楽しんだりでした。
7時半からはお楽しみの朝食です。朝食はバイキング形式で朝からたっぷりご馳走が頂けます。またこのレストランの各テーブルを囲んで各国のサーバスメンバーの交流がどちらの席でも自由に始まります。
僕は英語があまり上手でありませんので多少緊張しましたが,隣に同席された方とは積極的に会話を楽しみました。会話の内容は様々です。
朝食後は8時半から直ぐにその日のスケジュールの通り会議が始まります。会議は議題に基づいてミーティング形式で始まります。進行は全て各国 デリゲイトとナショナルセクレタリー,そしてポーランドのお世話役の方々が中心で発言権のないオブザーバーからはほとんど意見は出ませんでした。
私の場合は会議の雰囲気を感じるだけで内容を理解するのはかなり難しくさっぱりわかりませんでした。サーバス会議の詳細は日本サーバス代表として会議に出席されたT.K氏にお任せするとして,僕はこのGA2012国際会議で感じたことやこの会期中の流れや主な行事だけを少し述べたいと思います。
午前中の会議はモーニングブレイクを挟んで午後の1時まで続きます。
1時から2時までは待望の昼食。こちらもブュッフェ形式のバイキングでしたが昼食が一番豪華でした。昼食時も大事なコミュニケーションの場ですからあちこちで盛んに会話が弾みます。連絡事項はたいてい食事の時に世話役の方が皿を叩いて始まります。多分食事の時だけが全員一か所に集まる機会だからだと思います。
午後2時からまた会議が始まり,アフタヌーンブレイクを挟んで7時半までですからデリゲートの方々は大変だったと思います。
夕食はいつも晩の7時半からです。これで一日のスケジュールはおしまいかと思いきや,9時から晩のアクティビティーです。晩のミーティングは特に何時に終わるのか明記されていませんので,場合によっては何時までも続いていたようです。僕は早起きですから10時半には必ず床に就きました。役員の方々のバイタリティーには本当に驚きです。
出発前にT.K会長より,会議ではいずれかの分科会に入るようにと指示がありましたので,僕は「サーバスの未来とビジョン」に参加しました。
他の議題には「平和」「ホストとトラベラー」「財政」「管理体制」「サーバスオンライン」などがありました。
分科会会議では小グループに分かれて討論し,各グループで出た意見を大きな模造紙に書いて提出するというものでした。こちらも結構難しく僕は会議の進行を眺めているばかりでした。
「サーバスの未来とビジョン」で,僕のグループの意見ではどうやら大まかですが以下のことが討議されていました。
1 サーバスメンバーの若返りが必要
各国ともにメンバーが高齢化しているようです
2 情報の交換にはフェイスブックの様なシステム(オンライン)が必要である
会議に参加された多くの方がパソコンを持参されていました
3 更に多くの新会員の入会が必要である 云々
その他もっと意見が出ていたと思いますが大体上記の事柄が話し合われました
また会期中にアジア会議もありました。参加されましたのは韓国,中国,シンガポール,インド,香港,台湾,マレーシア,タイ,ネパール,日本の国々でした。それぞれ代表の方が近況を話されましたが,やはり現在の会員数に興味が集まっていたように思います。アジア会議をまとめておられたのはマレーシア,韓国,インドの代表でした。
会議三日目からはほとんどが各国デリゲートとナショナルセクレタリーと開催国のポーランドの役員が中心の会議になりましたので,私達オブザーバーには希望者だけが参加できるカヌーでの川下りのイベントが用意されていました。前日の昼過ぎに突如凄い雨風がありましたので心配していましたが,その日は天朗らかに晴れ渡り,気も清く恵風和暢して素晴らしカヌー日和となりました。カヌーは2人一組で14〜5隻ぐらいだったと思います。ポーランド北東部には森と湖の湖沼地帯が果てしなく広がっています。緩やかな流れの川がいたるところにあるのでしょう。私たちが川下りを楽しんだのはその中でも最も初心者向けの緩やかで美しい流れだったに違いありません。まるで森の妖精達が歌を歌いながら現れそうな舞台でした。川面に映える青空と白樺林,長閑に草を食む牧牛たち,川岸に生い茂る芦,流れに揺れる水草,その水のなんと美しく冷たくて気持ちの良い事か。
私はカヌーに乗るのは初めてでしたので,熟練したポーランド人のヤンヌ・ワシレクスキーさんが同乗してくれました。川下りの間は当然2人きりとなりますので黙っている訳にはいきません。カヌーでの1時間余りは片言の英語で会話を切らさず続けるのは少し疲れましたが,ヤンヌさんは良く私に合わせて話をしてくれましたので助かりました。無事川下りを楽しんで,森のレストハウスで頂いたソフトクリームと仲間と分け合って飲んだビールの味は決して忘れられない思い出となりました。帰りのバスでは誰彼なしに歌が始まり,各国お国自慢の歌声がポーランドの森にこだましたことでしょう。
その晩,夕食後のアクティビティーは野外で民謡音楽の演奏がありました。ボンファイアーを囲んで直ぐにお踊りの輪ができ,人々が入り交ざって音楽と踊りを楽しみました。踊りと歌声は夜中遅くまで続いていました。僕は静かにその輪を離れ,夜空の星を眺めていました。余程空気が澄んでいるのでしょう,銀河を渡る大白鳥,カシオペ座,北に北斗七星がくっきり輝いていました。真天空を流れる天の川に思いを馳せているうちに何度も流れ星を見ることが出来ました。これも忘れ難い自然の贈り物となりました。
会議の4日目は待望のイクスカーションです。この日ばかりは難しい会議の事も忘れて参加者全員での行楽です。お楽しみはこの地ならではの,どこまでも続く大森林と大小様々の湖を渡る湖上遊覧です。この辺りの湖は標高が皆同じぐらいで川や運河でつながっているところが多く,かなり大型の遊覧船でいくつかの湖を行き来できるようになっているらしく,この地方の行楽の目玉なっているかと思います。私たちも船着き場まで2台のバスに分乗し,港で遊覧船に乗り込みました。途中閘門(こうもん)式運河を経て,湖岸の風景を楽しみながら綺麗なベウダニ湖湖岸の港町ミコワイキまでおよそ2時間。観光客で賑わうミコワイキの街を散策して再び同じ航路でピアスキのホテルまで戻りましたが,真に楽しい想い出深い湖上遊覧となりました。船内でのサーバス交流もまた一段と弾み楽しいものでした。
会議は代表者だけが集まって5日目も6日目も続きましたが,オブザーバーの私たちは全く自由でしたので,その間ホテル近くの森の散策を楽しみました。森の下生えには綺麗な草花も多くみられましたし,随所にキノコを観察することが出来ました。夜は夕食後に各国のプレゼンテイションがありましたが少しだけ見て僕は早く休みました。
6日目の夜はお楽しみのクロウジング・イブニング・セレブレイションがありました。各国が競い合うように工夫を凝らしたパフォーマンスを披露しました。歌あり踊りあり,この会議で一番盛り上がったひと時でした。僕はこの会議中はほとんど目立ちませんでしたので,この時ばかりとちょっとハッスルしました。何をしたかは誰かにお聞きください。あまり自慢にはなりませんので!ともあれその夜は,この会議で精魂を遣いつくされたポーランドの御世話役の皆さんは何時までもこの国際会議の余韻を楽しまれたに違いありません。役員の方々はこの会議が終わって皆一様に感涙極まって感激の涙を流されたとのことでした。
このクロージングのイベントの中ほどでは1週間お世話になったホテルの方々全員に感謝状が手渡され,引き続いて我々参加者全員にもサーバスインターナショナル第29回ゼネラルアッセンブリー インポーランドの修了書が,5人の国際本部代表の方々から一人ずつ丁寧に手渡されました。その都度巻き起こる拍手と歓声がこの会議の成功を物語っているようでもありました。
僕はと言えば大してお役にも立てずにちょっとほろ苦いサーバス国際会議ではありました。でも楽しかった!この会議期間中にどれほど多くの仲間と会話し握手を交わしたことだろうか。人と人が握手し笑顔で見つめあうことはやはりサーバスの原点だろうと思います。
最後に日本サーバス会員の皆様へ‘ご支援ありがとうございました。!
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